【高槻市】「ブロック塀倒壊 女児死亡事故」担当者ら業務上過失の疑いで書類送検へ。大阪府北部地震の教訓と高槻市の取り組み。
高槻市民にとって決して忘れてはならない2018年6月に発生した大阪北部地震。
高槻市立寿栄小学校のブロック塀が倒壊し、登校中の女児(小学4年生)が死亡した事故で、大阪府警は、高槻市教育委員会および点検業者の当時担当者らを業務上過失致死の疑いで20日にも書類送検する方針を明らかにしました。
倒壊したブロック塀は、ブロック塀の高さが1.2メートルを超える場合に建築基準法で義務付けられている補強用「控壁」が設置されておらず、さらに基礎とブロックをつなぐ鉄筋も短く溶接もされていない極めて耐震性に欠ける構造となっていました。
2015年に寿栄小学校を訪れた防災アドバイザーが危険性を指摘したにもかかわらず、高槻市教育委員会による調査や業者による定期点検でも目視点検などのみで十分な点検は行われず「問題ない」と判断されていました。
高槻市教育委員会が立ち上げた第三者委員会の報告書によると、倒壊したブロック塀は1.9メートルの基礎部分の上に1.6メートルのブロックが積まれ、地面からの高さは3.5メートルに達していたとのこと。
高槻市は2019年4月、市内59小中学校のうち、高さ120センチ以上のブロック塀の撤去を完了。
今年度中に80~120センチの塀を、2022年度までに80センチ未満の塀をすべて撤去、2028年度までに市内の公共施設について、全てのブロック塀を撤去する方針を明らかにしました。
また、ブロック塀等の倒壊等による被害の軽減と、道路利用者の安全確保のため、ブロック塀等の撤去を促進する補助制度も新たに制定されました。
補助金を受けるには、ブロック塀の撤去契約や工事着手前に市へ補助申請を行い、市から補助金の交付決定を受ける必要があります。詳細な情報は「高槻市ホームページ」をご確認ください。
(momo)